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講演内容・講師プロフィール

津田 雄一(つだ ゆういち)様 〔JAXA宇宙科学研究所教授・はやぶさ2 プロジェクトマネージャ〕

はやぶさ2の軌跡:大規模科学技術のマネジメントとその成果



 リアルタイム配信日時  
2022年11月12日(土)15:55~16:55
 
 講演概要  
 小惑星探査機はやぶさ2は、人類未踏の小惑星リュウグウに到着し、4基の探査ロボットによる地表探査、2回の高精度着陸、世界初の人工クレーター作成および観測などを成し遂げました。そして2020年12月6日に無事地球に帰還しました。
 帰還したカプセルの中からは、5.4グラムという多量のリュウグウのサンプルが確認され、今後の科学成果が期待されています。宇宙探査プロジェクトの特徴は、挑戦的な活動と大きい成果が期待される一方、マネジメント上は高い確実性が求められます。
本講演では、文字通り人類未踏ゆえに不確定性の高いプロジェクトを成功に導くことができた実例として、はやぶさ2プロジェクトの顛末と、マネジメント上の奮闘を紹介します。
 
 
 講演者プロフィール  
2003年東京大学大学院修了。博士(工学)。2003年JAXA宇宙科学研究所助教。
2008-2009年 ミシガン大学およびコロラド大学ボルダー校客員研究員
2015年JAXA宇宙科学研究所准教授。2020年同教授
専門は、太陽系探査、宇宙工学、宇宙航行力学
 
いまや世界中で作られている「キューブサット」と呼ばれる10cmサイズの超小型衛星を世界で初めて開発、はやぶさなどを打ち上げた「M-Vロケット」の開発、小惑星探査機「はやぶさ」の運用などに従事。またソーラーセイル宇宙船「イカロス」のサブチームリーダーとして、世界初のソーラーセイル技術の実現へと導いた。小惑星探査機「はやぶさ2」の開発にあたってはプロジェクトエンジニアとして技術開発を指揮。

2015年より、はやぶさ2のプロジェクト・マネジャーとして小惑星のサンプル採取と地球帰還を成功させた。

近著に「はやぶさ2 最強ミッションの真実」(NHK出版)、「はやぶさ2の宇宙大航海記」(宝島社)、「はやぶさ2のプロジェクトマネジャーはなぜ『無駄 を大切にしたのか?」(朝日新聞出版)。

式町講師(11月12日からアクセスできます